『行政書士に相談してみたいけど、どんな流れになるのだろう?』
『相談料や依頼料って高いんじゃないかなぁ?』
『手続きの途中でわからないことが出てきたら、どうすれば良いのかな?』
行政書士とコンタクトをとってみたい人の中には、このような不安を抱かれている方も多いかもしれません。
この記事では、行政書士に業務を依頼するときの一般的な流れについて、わかりやすくご紹介します。
初めての方でも安心してご依頼いただけるよう、順を追って説明しますので、ぜひ参考になさってください。
お問い合わせ・ご相談予約【まずは第一歩】
行政書士へのご依頼は、まずお問い合わせから始まります。
現在は多くの事務所で、電話、メール、ホームページの問い合わせフォーム、LINE公式アカウントなど、多様な連絡手段が整っています。
『こんな内容で相談していいのだろうか?』と迷われることも多いと思いますが、行政書士はもっとも身近な専門家です。少しでも気になることや不安なこと、不明な点などがあれば、まずはお気軽に連絡してみてください。
✅ 事前に整理しておくと良い事項
- 現在抱えているお困りごとの内容や諸条件
- 手続きの完了または課題の解決をしたい希望時期
- 関係しそうな資料(契約書・戸籍謄本・登記簿謄本・固定資産税納税通知書など)
事前準備は必須ではありませんが、整理しておくことで相談がスムーズに進みます。
初回相談【ご事情を丁寧にヒアリング】
お問い合わせ後、相談日時を調整し、初回相談を行います。
✅ 初回相談内容
- ご依頼内容の確認
- 必要となる手続きや資料のご案内
- 想定されるスケジュールや費用のご説明
などを中心に、行政書士が専門家の立場からアドバイスいたします。
初回相談は「無料」で実施している事務所もあれば、「有料」(例:6,000円/1時間)としている事務所もあります。
有料の場合でも、相談の結果として正式依頼をすればその費用に充当される場合が多いです。
初回相談のご予約時に、有料か無料かはきちんと確認しておくことをお勧めします。
※ご相談内容によっては、行政書士では対応できないケース(例:訴訟を伴う事案、登記申請、税務申告、など)もありますが、その場合、行政書士が適切な専門家(弁護士、司法書士、税理士、等)をご案内することができます。
お見積り提示・正式依頼【内容にご納得いただいてから】
相談の結果、手続きの内容と方針が固まりましたら、お見積りを提示いたします。
✅ 見積り時の確認ポイント
- 業務の範囲と内容
- 行政書士報酬の金額
- 手数料・証紙代等の実費負担の有無
- 手続き完了までの段取りや所要期間
ご提示する内容にご納得いただけた場合に、正式なご依頼(委任契約)へと進みます。
この際、基本的には『委任契約書』を作成し、契約内容を書面で明確にします。
疑問点や不安な点がある場合は、この段階でしっかりと確認しておくことが重要です。
行政書士は依頼者様にご理解・ご納得いただき、信頼関係ができた段階で業務を受任します。
必要書類のご案内・収集【手続きをスムーズに進めるために】
正式なご依頼後、多くの場合、行政書士から必要書類のリストをお渡しし、ご準備をお願いします。
✅ 必要書類の例
- 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
- 履歴書など、ご自分でなければ書けない書類
- 住民票、戸籍謄本、本籍地の役所の発行する身分証明書、印鑑証明書、不動産登記事項証明書(登記簿謄本、固定資産評価証明書)などの公的書類が代表例です。
なお、行政書士には「職務上請求」という依頼者様からの委任状がなくても戸籍謄本や住民票などの公的書類を代理で取得できる権利が認められています。しかしながら、きちんと依頼者様に確認しながら業務を進める意味で、必要に応じて委任状をいただきながら書類を収集して手続きを進める行政書士も多いです。
どちらにしても、行政手続きで依頼者様に過度な負担がかからないよう、最大限のサポートができるのが行政書士です。
書類作成・申請手続代理【専門家による正確・迅速な対応】
必要書類の収集が整いましたら、行政書士が書類の作成や申請手続きを代理で実行します。
✅ 行政書士による書類作成と代理申請手続きの利点
ご自身で進める場合に比べ、
- 法的要件を満たした適正な書類作成と申請
- 申請書や添付書類の不備による官公庁などからの差し戻しの防止
- 迅速かつ確実な手続きの進行
などが期待できます。
依頼者様には、適宜、進捗状況や追加確認事項などを連絡します。随時必要に応じて、ご確認やご協力をお願いする場合もあります。依頼者様と行政書士は信頼関係をもって、円滑なコミュニケーションを取りながら業務を進めていくことになります。
手続き完了・成果物納品【業務の完了】
手続きが完了もしくは課題が解決しましたら、完了のご報告と成果物の納品を行います。
✅ 業務完了の報告と成果物の納品
- 許可証や認可証のお渡し
- 完成した契約書や遺言書などの納品
- 登録・解約・変更・届出などの完了通知
など、手続き内容に応じた対応をいたします。
業務の完了にあわせて、最終的な報酬の精算や請求、領収書の発行なども行い、契約上の手続きを完了することとなります。
手続き完了後も、ご不明点がある場合はお気軽にご相談ください。事後フォローを大切にしている事務所も多くあります。
よくあるご質問
Q. 相談だけで正式依頼をしなくても問題ないでしょうか?
はい、問題ありません。
初回相談の段階では、必ずしも正式依頼に進む必要はございません。
実際に話をしてみて、「この行政書士に依頼すれば、悩み事や困りごとを解決してくれそうだ」と納得できたら正式依頼をすれば大丈夫です。「まずは話を聞いてから検討したい」という場合でも、お気軽にご相談ください。
Q. 途中で依頼をキャンセルできますか?
キャンセルは可能ですが、進行状況に応じて、それまでに発生した実費やすでに実行した業務の報酬はご請求させていただくことが通例です。
ご不安な方は、初回契約時に途中キャンセルの場合の規定を必ずご確認ください。
Q. オンラインで全て完結できますか?
案件内容にもよりますが、現在、多くの行政書士事務所では、比較的定型的な業務ではZoom・メール・郵送等を活用して完結できるよう対応しています。
ご多忙な方、遠方にお住まいの方は、まずは行政書士事務所にご一報してみてください。
まとめ【ご依頼は難しくも怖くもありません!】
行政書士に依頼する流れは、概ね
『お問い合わせ ⇒ 相談 ⇒ 見積り ⇒ 契約 ⇒ 書類作成・申請手続き ⇒ 完了』という、明快なプロセスを経て進みます。
✅ 行政書士のサポートを受けることで、
- 手続きの正確性(法的要件に適合した書類作成)
- 申請期間の短縮(官公庁とのスムーズなやり取り)
- 不安やストレスの軽減
といった大きなメリットを得ることができます。
「自分でやるべきか」「専門家に頼むべきか」とお悩みの方も、まずは一度行政書士にご相談ください。きっと、最適な解決策が見つかるはずです。
さて、行政書士に依頼するときの流れはご理解いただけましたでしょうか?全然難しくも怖くもありませんね。
この記事は、新横浜エリア・港北区を中心に遺言書作成・相続/遺産整理手続きのサポートなどを行う「行政書士ながお事務所」が執筆しています。行政書士に相談してみたい!と思われた方は、お気軽に当事務所にご相談ください。この記事、どんな人が書いてるのかな?といった関心を持っていただいた方もどうぞ当事務所のホームページをご覧ください!
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